Moff/M5 活用ガイド(応用)
Moff/M5は身体の動きを検知するセンサーです。「動かせば反応する」シンプルさを活かし、因果関係の学習から、動きの抑制、生活動作、在宅での姿勢保持まで——全国の実践をもとに、活用のバリエーションを深くご紹介します。接続方法は各センサーの利用ガイドをご覧ください。
ねらい別の活用早見表
| ねらい | 例・アプリ | 工夫のポイント |
|---|---|---|
| 因果関係・成功体験 | キラキラジュエリー/スイッチ代わり | 感度を高め、「触ると卵が割れる」等を繰り返す |
| 音・触覚でのフィードバック | キラキラジュエリー(宝石) | 視覚が弱い方に音で。補聴器・イヤホン・振動も併用 |
| 動きの抑制(多動傾向) | ペットボトルにMoff | 反応させないよう「ゆっくり」。残ポイントを記録 |
| 生活動作(運ぶ) | カートでゆっくり運ぶ | 感度高め、揺れを視覚的に気づかせる→配膳へ |
| 身体の後方認識(ADL) | フラフープ+びしゃびしゃ等 | 後ろに手を回す→お尻を拭く等の動作の土台に |
| 姿勢保持・意思表示の継続(在宅) | 飛び出せベイビー など | 肘・手首を支えて背屈を引き出す。始め・終わりが明確なゲームで切り替え |
| 集団 | 飛び出せベイビー/のびのび双葉 | 卵を割らないようリレー、後ろで職員が振って「せーの」 |
装着・取り付けの自由度を活かす
バンドを身体に着けるのを嫌がる場合は、着けないで使う工夫を。
- 好きなぬいぐるみ・クッションの中に仕込む
- 好きなボールにつけて転がす/卵型のおもちゃ(100均)に入れて「割る」動きと結びつける
- ペットボトルにつけて「ゆっくり動かす」練習に
- カーテンレールから紐で吊るし、鈴など音の出るものと一緒に揺らす
- バンドを外して指先に固定すると、指先の動きを検知しやすくなる
感度調整(0〜20)で“逆方向”の練習も
感度を上げればわずかな動きにも反応します。反対に、多動傾向のあるお子さまには「あえてゆっくり動かないと反応しない」設定にして、動作を抑制する練習に使えます。ゆっくりサーキットして「最後にガタンと置かない」ようにし、残ったポイントを記録すると成果が見えます。
スイッチ代わりに使う
「触ると卵が割れる」のようなアプリで、Moffをスイッチ代わりに。「触ったら画面が変わった、すごいね」を繰り返すうちに、因果関係がつながる場面が生まれます。手元にセンサーがない・大きな動きが難しい場合は、設定を「Button」に変更し、3.5mmジャック(外部スイッチ)を接続すると代用できます。
在宅での姿勢保持・意思表示の継続
注入などで座る時間の確保が難しいお子さんに、高活動姿勢の時間をつくる目的でも活用できます。肘・手首を安定して支えながら手首の背屈を引き出して遊ぶ、といった関わりが可能です。学校卒業後に減りがちな「意思表示・操作の機会」を続ける手段にもなります。
「やめたくない」への対策:楽しすぎて反り返ってしまう場合は、「飛び出せベイビー」「のびのび双葉」など始め・終わりが明確なゲームから始め、「この時間だけ」と気持ちの切り替えを練習します。
センサーの重さに注意:手先につけると重く感じることがあるため、配置を工夫してください。
現場の実践に学ぶ(活用事例)
- 特別支援学校での活用(ゆっくり運ぶ・スイッチ代わり)
- 重症心身障害児への活用(音・振動・集団リレー)
- 発達障害支援での活用(後方認識・ゆっくり動かす)
- 訪問事業での活用(在宅・姿勢保持)
活用のヒント(まとめ)
- 装着にこだわらず、物に仕込むと活用の幅が広がる。
- 感度は「上げる」だけでなく、抑制の練習にも使える。
- 始め・終わりが明確なゲームで、気持ちの切り替えを学ぶ。