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使い方・活用

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HOKUYOは「壁の映像を直接タッチすると反応する」という直感的なセンサーです。そのシンプルさゆえに、運動・認知・コミュニケーション・意思表示まで、ねらいに応じて幅広く使えます。ここでは、全国の導入施設での実践をもとに、活用のバリエーションを深くご紹介します。

HOKUYOが得意なこと

壁に投影した映像を、手・足・道具で直接タッチして操作します。複雑なルールの理解が要らず、全身運動の促進や、「触れると動く」因果関係の理解支援に向いています。投影面が大きすぎると認知しにくい場合があるため、利用者に合わせてサイズを調整してください。

ねらい別の活用早見表

ねらい工夫のポイント
全身運動・運動量の確保投球、忍者でドロン距離・上手/下手投げで強度を調整
立位バランス・抗重力忍者でドロン+立位台補助で立位を取り、忍者を高い位置に出現させる
座位バランス・体幹前傾してリーチボールを手前に置いて「自分で取る」設定にする
上肢・可動域 → ADL手/棒/ボールでタッチ高い位置へ手を上げる→着替え・食事の可動域維持
見る力(視野・半側空間無視)忍者を目で追う出現を探す、顔を上げて対象を見る
意思表示・因果理解空の水族館(触ると動く)「消えない設定」、本人の好きな題材
コミュニケーション左右で担当を分ける利用者同士の声かけ・応援が生まれる

道具で「強度」と「難易度」を変える

同じHOKUYOでも、何でタッチするかで運動の強度が大きく変わります。状態に合わせて、次の3段階で調整できます。

  1. 手で直接タッチ:もっとも基本。手を伸ばす・開く動作が、手指の可動域の維持につながる。
  2. 棒でタッチ:リーチを伸ばし、握る動作も加わる。棒の長さや、クリップ・滑り止めを巻いて重みを変えると強度を調整できる。
  3. ボールを投げて当てる:全身運動に。投げる距離(近い/遠い)や、上手投げ/下手投げで強度を変えられる。ボールを手前に置いて自分で取らせると、体幹前傾という“副産物の運動”も促せる。

検出範囲(分割数)の設定で、当たり判定の広さも調整できます。「どの出現範囲なら届くか」を、車椅子の高さや可動域に合わせて記録しておくと、職員が替わっても再現できます。

姿勢・ポジショニングの工夫

  • 立位台で立位保持:支えがないと立てない方も、立位台を使って立位で上肢操作。荷重が骨・筋へ、関節のストレッチにもなる。
  • 座位は前傾リーチで:車椅子に座りっぱなしだと使いにくい腹筋を、前に手を伸ばす・体幹を前傾することで賦活。難しい方は「首を動かして見上げる」だけでも体幹筋が働く。
  • 床への投影:座位や低緊張の方に向く。床だと子ども同士のやり取り(くじを別の子へ走らせる等)も生まれやすい。
  • 低い位置への投影:重度のお子さまには、手の届く床から20〜30cmの高さがおすすめ。

見る力・高次脳機能へのアプローチ

HOKUYOは「体を動かす」だけでなく「見る」練習にも有効です。視野狭窄・半側空間無視・注意機能の課題がある方に、忍者などの出現を探す・目で追うことで、見えていなかったものに気づく練習に。顔を上げて対象を見ることは、頸部・体幹の賦活や「目と手の協調」にもつながります。さらに「左にタッチする時にわざと右手で」など、一旦考える課題にすると認知面の賦活にもなります。

意思表示・主体性を引き出す 主体性

「触ると動く」というシンプルな因果関係は、要求・選択・意思表示の入り口になります。本人が触るまで対象が消えない「消えない設定」にすると、受け身ではなく自分から動く一歩を引き出せます。好きな題材(車、海の生き物など)を使うと、興味から主体的な動きが生まれます。重度のお子さまでは、支援者が手を伸ばす促しを添えるところから始め、画面が変わると表情が変わる・笑うといった反応を「成功体験」として返していきます。

コミュニケーション・複数人での活用 関係性

左右の出現で担当を分け、「右だよ」「左だよ」と声をかけ合う・応援する——施設では生まれにくい利用者同士のやり取りを、ゲームを通じて自然に引き出せます。交代・順番・依頼の練習にも向きます。

複数人プレイの注意

HOKUYOはレーザーセンサーのため、遮蔽物があると作動しません。センサーとプレイヤーの間に障害物や別のプレイヤーがいると反応しないことがあります。また、「混ぜると変わる」のように複数人が同時に触ると反応しにくいアプリもあるため、集団ではアプリ選びに注意してください。

影・環境の工夫(活用を止めない)

プロジェクター投影では影が必ず出ます。「投影をやめる」のではなく、使い方で乗り越えられます。たとえば、少し離れた場所から椅子に座ってボールを当てる形にすると、影が出ても「当たれば反応する」意味が分かって取り組めます。「待っているのに出てこないのは自分の背中に映っているからだ」と気づき、体を動かす姿につながった例もあります。設置は上部中央が理想です。

アプリ別のねらい(例)

アプリ主なねらい
空の水族館「触ると動く」因果関係、意思表示、タッチ動作
忍者でドロン重心移動、目標設定(出現スピード)、記憶(出現位置)、運動量
混ぜると変わる書字・なぞり(ダンボール型抜きと併用)、力の調節

現場の実践に学ぶ(活用事例)

HOKUYOを使った具体的な実践は、活用事例もあわせてご覧ください。

アソビガイド

各アプリの遊び方・活用方法は、アソビガイド(HOKUYO版)にまとまっています。
https://www.digireha.com/docs/asobiguide_hokuyo.pdf

活用のヒント(まとめ)

  • 同じHOKUYOでも、手・棒・ボールの3段階で運動強度を調整できる。
  • 立位台・前傾・床投影など、姿勢の工夫でねらう機能が変わる。
  • 「見る力」や「一旦考える」課題で、高次脳機能にもアプローチできる。
  • 「消えない設定」と好きな題材で、主体性・意思表示を引き出す。
  • 影は使い方(離れて当てる等)で乗り越える。

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